![]() |
![]() |
|
■労務
死亡退職金と弔慰金
吉本社会保険労務士事務所
社会保険労務士 吉本俊樹
死亡退職金と弔慰金 役員や社員が在職中に死亡した場合には(死亡)退職金が支払われます。また、いくばくかの弔慰金が支払われることもありましょう。 このとき支払われる死亡退職金は相続税の対象となりますが、弔慰金に対して相続税はかかりません。だからといって弔慰金名目で支払うなど、明らかに死亡退職金の代わりとして支払われたものについては、税金がかからない弔慰金とはみなされませんし、その弔慰金の額がいくらでもよいということではありません。 相続税の世界では、死亡退職金は「みなし相続財産」とされていますが、弔慰金については一定額までは非課税つまり、死亡退職金に含まれないとされています。その金額とは、業務上の死亡の場合は死亡当時の給与の3年分相当、業務以外の死亡の場合は死亡当時の給与の半年分相当となっています。 おなじ弔慰金でも、業務上の死亡かどうかによって非課税となる範囲が変わってきます。ここで、業務上の死亡かどうかを判断するときに、微妙なケースもありましょう。たとえば帰宅途上の事故で、寄り道をしていた場合などこまでが業務上かを判断に迷うところもあります。実際には、労災の対象かどうかなどで判断し、労災認定されれば相続税法上も業務上とみてもよいでしょう。 労災の対象となる通勤というのは「労働者が就業に関して住居と就業場所との間を合理的な経路や方法により往復する」ことです。通常の通勤経路を外れたり、業務以外の目的で移動している途中などは対象とならないことになります。通常は、勤務先に届出ている家から会社まで経路が妥当な道順となりましょう。 中小企業の基準 中小企業に対しては、経営基盤の脆弱なところも多いため国の政策として、様々な制度を設けて補助金や税金の優遇などを行なっています。 ところで、一口に中小企業といってもいくつかの基準があります。たとえば、中小企業に対する基本的な政策のもとになっている中小企業基本法と中小企業新事業活動促進法でいっている基準には業種ごとに従業員数の要件があります。 製造業などは、資本の額又は出資の総額が3億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人、卸売業は1億円以下並びに100人以下、小売業は5,000万円以下並びに50人以下、サービス業は5,000万円以下並びに100人以下となっています。この基準は原則であり、制度によってはその範囲が拡大されることもあります。 税務面でも優遇される中小企業者の範囲は制度によって異なっています。法人税の軽減税率が適用されるのは資本金1億円以下の中小企業ですが、試験研究を行なっている企業に対する税額控除制度などについては、資本(出資)の金額が1億円以下の法人(資本(出資)を有しない法人は従業員数が1,000人以下)となっていますが(個人事業者は従業員の数が1,000人以下)、その発行済株総数(出資金額)の2分の1以上を同一の大規模法人が所有している場合、発行済株総数(出資金額)の3分の2以上を大規模法人が所有している場合、つまり大企業の子会社は除かれます。パソコンなどの情報通信機器を対象とするIT投資促進税制のように資本金3億円以下の法人については基準を低くしている場合もあります。 そのほか、会計関係では日本税理士会がまとめた中小会社会計基準では、証券取引法の適用を受けない会社、つまり、未公開・非上場の会社が中小企業となっていますし、公認会計士協会の報告書の中では、商法特例法上の中会社(資本金1億円超5億円未満で、かつ、負債総額200億円未満)と小会社(1億円以下で200億円未満)を中小企業としています。 |