営業マンに力をつけさせたいのですが、何から始めたらよいでしょうか?

営業成績を上げるには量と質のバランスが必要です。いくら質が良くても、お客様数(見込み)が少なければ、売上には限界があります。逆にお客様数が多くても、営業の質が悪ければ、取りこぼしが多く、好業績は狙えません。つまり、力をつけるというのは、量と質を両方高めることを言います。

           営業成績 = 量 × 質  

営業は個人に任されている部分が大きいと言えます。「行ってきま〜す」と会社を出たら、営業マンは一人です。喫茶店でコーヒーを飲んでいようが、靴をすり減らして訪問しようが、上司はわかりません。無論、毎日・毎月・四半期・半年・1年で一定の見込み量を確保するための行動管理はマネージャーの必須業務と言えます。個人の能力やタイプに合わせた適切なアドバイス、集団全体のベクトル合わせやモラールの向上、システムでのサポート等です。

それにも増して重要なのは営業マン個人の能力アップと行動管理です。常に工夫を凝らし成約率を上げる意識と行動です。その為には武器を与えることが必要です。無手勝流で戦えと言われても成果は上がりません。成約率を上げる能力要件とその能力を上げるツールが必要なのです。
例えば、自動車販売では、カタログ・パンフレット・展示車・試乗車・ショールームがハード面でのツールとなります。これらが、営業マンをバックアップしてくれます。同じように、ソフト面でのテクニック(ツール)も必要です。お客様に対する効果的アプローチ、つまり買う気を高めるテクニック(ツール)です。お客様は人間です。人間の心理を理解し、どういうコミュニケーションをとれば成約率が高まるか、というコミュニケーションのテクニックのことを指します。例えば、「お客様に質問をしてニーズを掴め」とはよく聞く言葉ですが、具体的にどのタイミングでどのように質問をしたら、お客様は本音を話してくれるのでしょうか?この場合質問のテクニック(ツール)を知らなければ、お客様からの良質の回答は望めません。 このように、武器を教え、使い方を教えれば、営業マンが成約率を上げる可能性は非常に高まります。当然ストレスは激減します。お客様に信頼されるようになりますから、営業が楽しくなってきます。つまり勝ち癖がつくのです。すると尻を叩かなくとも、叱咤激励しなくとも、営業マンは自立的に行動するようになります。マネージャーは要所要所でアドバイスを行うだけでよくなるのです。 比重は異なりますが、大体どんな業種・業態でも以下の8つの力を啓発することによって成約率が高まり業績を上げることができます。

1. 仮説の設定力
2. 信頼関係構築力
3. ニーズを明確にする質問力
4. 効果的説明を行うプレゼンテーション力
5. 疑問/反論対処力
6. 決断を促すクロージング力