企業経営Q&A
質問
資金繰り表に必要な資料
実際に資金繰り表を作る際に必要となる資料について教えてください。
答え
■資金繰りの重要性
 現金は会社経営を行う元手です。
会計上の利益と現金の流れは異なりますので、普段から資金繰り表を作成して、現預金の残高を把握する必要があります。
 俗に「勘定合わず銭足らず」といいます。資金ショートをおこさないためにも日常的な資金繰り表の作成は、事業経営にあたって不可欠といえます。

■資金繰り表の作成
 資金繰り表は経理部で作成しますが、収入や支出などの主要な部分は他部門で作成した計画がベースになります。これも、計画通りに進んでいれば問題はないのですが、現実と乖離することは許されません。従って、直近の実績の数字を用いることになります。大切なのはこの点で、常に最新状況を把握するよう心がけてください。少なくとも、1ヶ月先の資金の収支は確実に把握しておくようにしたいものです。
 資金繰り表を作成するには、下図のような資料が必要になります。これらの資料に基づいた収入欄、支出欄に適切な数字を記入し、収支バランスを計算するわけです。この中で、受取手形残高表、支払手形残高表、借入金返済計画表などは、実績の数字が把握できるので、確度の高い資料といえます。しかし、注意を要するのは月別回収予定表です。売上が計上され、回収が予定されていても、得意先の資金事情や営業部のミスで予定月に入金されない場合があります。これは営業部に聞くなどして、事前に確認することが必要です。