「管理会計サービス規定」を策定する目的は、大きく以下の3点になります。

(1)管理会計におけるデータの種類と活用方法を職員に理解させるため
(2)発展会計を使った管理会計データの作成方法を職員に習得させるため
(3)管理会計サービス提供時に職員が行う説明のレベルを標準化するため

(1)管理会計におけるデータの種類と活用方法を職員に理解させるため
『管理会計サービス規定』を策定する目的の一つは、管理会計サービスの種類と活用方法について、職員に正しく理解させるためです。
今では一般的になった「管理会計サービス」ですが、その内容は事務所によって大きく異なります。また、どのような帳票類を活用して、どのようなサービスを提供するのか、職員によってもバラツキが生じてしまいます。
そこで、『管理会計サービス規定』に下記のような項目を定め、事務所としてのサービスの標準形を示す必要があります。

● 管理会計データの種類
● 各データの作成目的
● 各データの作成方法
● 各データの活用方法   等々

管理会計データの種類としては、「月次経営レポート」「決算診断報告書」「年度利益計画」「中期経営計画」等があげられます。この他にも、事務所として提供すると決めたデータがあれば、それについても記載します。
また、これらの管理会計データは作成することが目的ではなく、データを活用し顧客の経営改善につなげることが目的であるため、その目的及び活用方法についても、記載しておくことが重要です。

(2)発展会計を使った管理会計データの作成方法を職員に習得させるため
『管理会計サービス規定』を策定する目的のもう一つは、発展会計を使ってデータを効率よく作成する方法を職員に習得させるためです。
高品質な管理会計サービスをスピーディに行うためには、ネット会計システムの利用が欠かせません。「発展会計」を活用すれば、管理会計サービスで提供する帳票類は、簡単に、かつスピーディに作成することができます。しかし、活用する側の人間が誤った操作を行ったり、確認を怠ったりすれば、有効に活用することはできません。そのため、発展会計を活用したデータ作成の方法についても文書化することが必要です。
規定に記載する際、特に大事なポイントは以下の3点です。

● 発展会計からのデータ連携を活用する方法
● 手入力データの入力時の注意点
● 出力されたサービス帳票の確認ポイント

データ連携の段階で操作方法を間違ってしまうと、その後、出力されるデータも誤ったものになってしまいます。そのため、データ連携の活用法の記載は必須です。
また、忘れがちなのが、発展会計が出力したデータの確認ポイントです。帳票の作成はシステムが行ってくれますが、それに対する責任は各担当者にありますので、必ずチェックし、誤ったデータを顧客に提供してしまうことのないよう気をつけなければなりません。

(3)管理会計サービス提供時に職員が行う説明のレベルを標準化するため
『管理会計サービス規定』策定の目的の最後の一つは、職員による顧客への説明を標準化することです。
帳票作成は、システムによりますが、それを顧客に提供し、説明を加えるところは、担当職員が行わなければなりません。説明の方法や内容について、何も規定がなければ、それぞれの職員がてんでばらばらに説明することになり、事務所としてのサービス品質を維持することができません。
そこで、以下のようなポイントを規定に明確に記載しておく必要があります。

● 管理会計資料提供時の活用ポイント
● 打合せ時の留意点   等々