「労務業務取組規定」を策定する目的は、大きく以下の3点になります。

��会計事務所職員が労務業務を取扱う理由を職員に理解させるため
��労務相談や手続き補助に対応できる知識を職員に習得させるため
��助成金の提案や申請補助が行えるように職員を教育していくため

(1)会計事務所職員が労務業務を取扱う理由を職員に理解させるため
労務業務は本来社労士の仕事だと考えている職員は、労務業務に主体的に取り組もうとしません。しかし、会計事務所が行うサービスには、労務業務も含まれます。明確に労務顧問契約を交わしていない顧問先であっても、労務上の相談を受けたら対応するのが会計事務所の務めです。
そこで、会計事務所と顧問先をつなぐ窓口でもある担当者は、会計のみならず、労務業務についても知識をつける必要が出てきます。
そこで、労務業務も会計事務所の職員の大切な役割の一つであることを職員に正しく認識させるために、『労務業務取組規定』を策定し、目に見える形で示すことが必要になります。
まずは、以下のようなポイントについて、記載します。

●労務支援業務の意義
●労務業務における会計担当者の役割
●労務手続及び労務相談の対応方法   等々

労務支援業務の意義としては、労務業務は会計事務所が顧客との信頼関係を築くために重要な位置づけにあることを記載しておきます。また、その中で会計担当者が果たすべき役割も明確に記載する事で、職員の労務業務に対する意識を高めることができます。

(2)労務相談や手続き補助に対応できる知識を職員に習得させるため

職員が労務業務に取り組む意義を理解したとしても、実際の労務知識がなければ、労務相談に対応することはできません。そこで、『労務業務取組規定』には、以下のような内容を記載しておくことが必要になります。

●労務手続の具体的内容
●労働法規に関する知識
●労務相談における留意事項   等々

会計事務所の職員は、労務手続の具体的な方法やその内容、また、労働法規に関する基本的な知識も身に付けておく必要があります。また、これらのことを規定に記載しておくことで、顧客から労務に関する質問を受けた時等に、いつでも確認することができます。

(3)助成金の提案や申請補助が行えるように職員を教育していくため

労務関連の業務の中でも特にニーズが高く、対応も難しいのが、助成金に関する業務です。助成金に関しては、事務所の側から提案していく必要があります。そのため、提案する側の職員は、ベースとなる助成金の知識を身に付けておかなければなりません。
そこで「労務業務取組規定」には、以下のような助成金に関する項目を記載しておくようにします。

●人の雇い入れに関する助成金
●雇用の維持を図るための助成金
●従業員の人材確保・安定を図るための助成金
●助成金相談の留意点   等々