クリニックの事例です。このクリニックは、開設後まだ浅く、管理者の意識も低かったため、複雑な人事考課は無理と判断し、以下のように制度を構築することとしました。
各評価要素の定義に基づいて評価する形での人事考課表（4等級）で、特徴は、等級別の考課表であり、職種については共通で運用することを前提としています。 評価項目は前述した取組評価、仕事・役割評価、能力評価の3項目となっており、評価要素については、等級ごとに変えており、4等級では、職階別役割フレームをもとに仕事・役割評価の指導・育成、能力評価の判断力、企画力、指導力を採用しています。 評価要素ごとの定義は、大枠で表現され、評価要素の定義に当てはまるスタッフの行動について評価をしていきます。 ■事例1 人材評価表 4等級用 150床の急性期病院の事例です。この病院は、組織が成熟しており、法人目標、部門目標、チーム目標が策定され、職員への徹底がなされていました。各部門責任者の意識も高く、部署ごとの人事考課が妥当と判断し、以下のような制度を構築することとしました。
下記は、医事課の2等級用の人材評価表であり、特徴は、部署（職種）別、等級別に評価する点です。 評価項目は、取組評価、仕事・役割評価、能力評価の3項目とし、全部署、全等級共通で採用しました。 評価要素については、取組評価は、規律性、責任性、協調性、積極性を共通で採用しました。仕事・役割評価と能力評価は、評価要素の定義に対する評価ではなく、直接重要な仕事・役割や能力について評価を実施します。仕事・役割評価では、職務一覧表より職務の重要度、能力開発、患者サービス向上等、評価の目的を明確にした上で、5つの評価定義として抜き出し、能力評価でも、役割遂行に必要な能力を抽出し、表現しています。 ■事例2−1 人材評価表 医事課スタッフ、2等級用 取組評価�� ■事例2−2 人材評価表 医事課スタッフ、2等級用 取組評価�� ■評価ウェイトの設定 この病院では、導入後に改定を行い、評価ウェイトを採用しました。 評価ウェイトとは、重視したい評価項目に、ポイントを加点、逆にやって当たり前のことはポイントを低くすることです。 下図は、この病院で使用しているポイント配分表の事例です。 500床の精神科病院の事例です。この病院は、組織が完全に成熟しており、ボトムアップの経営がなされています。毎年経営計画発表会により、法人目標、部門目標、チーム目標が公表され、全職員への周知がなされていました。 よって、部門別、職種別と細分化するとともに、各目標とリンクした人事考課が妥当と判断し、以下のように制度を構築することとしました。
下記は、看護師の3等級用の人事考課表であり、特徴は、部署（職種）別、等級別をより細分化している点です。 評価項目は、法人全職員と部門別、部門専門業務と3つに区分しています。 各評価項目は、部門責任者とヒアリングを行って決定したので、シートの完成まで時間がかかるというデメリットはありますが、より実務に近い内容となるのと同時に、評価のばらつきが少ないというメリットがあります。 ■事例3 人事考課表 看護師、3等級用 ■委員会活動の考課を加算する方式 |
