年度経営計画策定法 -　医療・福祉経営改善ナビ

四半期業績管理により、経営上の問題点や改善点を把握し、３ヶ月単位でもアクションプランサイクルを回してその解決に取り組んでいくことができます。通常３ヶ月あれば世の中の動きにも対応でき、問題の大半は解決して本来あるべき経営の姿に戻すことが可能となります。

（１）四半期業績管理の目的
四半期業績管理の主な目的は、下記のようなことがらになります。

①計画倒れとの決別のため
②激変期の経営環境に流されないため
③危機感の醸成による改革のエネルギーの高揚のため

（２）四半期業績管理のチェックポイント
四半期業績管理の中では、以下のポイントをチェックする必要があります。

【定量的チェックポイント】

①目標経常利益は確保されているか
②目標売上（全社、部門別、商品別、担当者別）は達成しているか
③新規患者獲得件数は達成しているか
④変動費率は計画通りか
⑤固定費予算は守られているか
⑥未収入金の回収は予定通りか（長期滞留はないか）

このチェックポイントを確認し、その要因を徹底的に究明します。たとえば、目標売上が達成できていない場合は、部門ごとに設定した活動計画どおりの行動がなされていたかを確認していきます。もし活動量が確保されていなければ、計画通りに活動させる仕組みが必要ですし、量は確保されていても実績が伴わない場合は、活動の質を見直しまたは、活動計画そのものの見直しも必要になります。

【定性的チェックポイント】

①経営方針は浸透しているか
②職員の成長はどうか（日々課題に取り組んでいるか）
③院内のルールが守られているか（社風のほころびはないか）
④アクションプランサイクルは回っているか
⑤クレームや事故は発生していないか

病医院の業績を土台で支えるのは、この定性的な部分であるといっても過言ではありません。業績を上げるためにも、院内のコミュニケーションを図り、意思統一していくことが重要なことなのです。