|
理想的な医療安全管理体制とは、医療安全を管理する委員会と対策を講じる部門（医療安全管理者）が設置してあることが前提となります。 これらが連携をとりながら、院内の安全確保のために継続した業務改善が進められるシステムのことです。  また、第５次改正医療法（平成19年4月施行）においても、従来は対象外であった無床診療所も含めて、医療安全管理体制に関する義務が明記されました。 従って、医療機関の規模や病棟の機能に関わらず、厚生労働省が定める基準に適合する医療安全管理体制を構築する必要があり、これを受けたかたちで、保健所立入検査時の重点監視項目となっています。
●必須となった医療安全管理体制整備の動き
（２）医療安全管理体制と入院基本料・診療所を含む医療安全管理体制整備義務の明記（第5次医療法改正） ・保健所立入検査時の重点監視項目に 平成18年度診療報酬改定において、医療安全管理体制に対する取り扱いが大きく変更になりました。 それまでのような未実施の場合には入院基本料の減額、というペナルティを課す仕組みから、原則として減算ルールが廃止され、施設基準の一部と定められました。よって、厚生労働大臣が定める基準に適合した体制を構築していない医療機関については、いずれの入院基本料も算定できないこととなりました。今や医療安全管理体制の構築は、医療機関必須の項目なのです。   ■具体的な医療安全管理体制の基準
��医療安全管理体制が整備されていること
��安全管理のための指針が整備され、基本的な考え方、医療事故発生時の対応方法等が明文化されていること ��医療事故等の院内報告制度が整備され、アクシデント、インシデント等が報告され、分析を通じた改善策が実施される体制が整備されていること ��安全管理の責任者等で構成される委員会が月１回程度開催されている ��安全管理のための基本的考え方及び具体的方策について周知徹底を図る目的で 年２回程度研修計画に基づき職員研修が実施されている |