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多くの病医院の給与制度は、月給制で各人別の基本給と職務手当や管理職手当から成り立っています。職員が欠勤した場合には通常は「欠勤控除」という手続きを行いますがその際、手当も控除に含めて良いものなのかという問い合わせがしばしばあります。 月給制の場合は欠勤しても控除できないのではないかと労使ともに勘違いがありますが、それはルール次第です。 むしろ、控除対象が基本給のみかそれとも手当も含めたものと考えるかで、病医院と職員が対立します。 小さい病医院の場合は給与の支払い体系として「月給制」とは称されていても、その中身は休んだら欠勤分を控除する日給月給制に近いものと言えるでしょう。ただ、職員の側は、「当社は月給制だから、欠勤しても控除されない」と思い込んでいることは考えられます。 月給制では休んだ日の給与をカットすると全額払いの原則に反するのではないかと勘違いがありますが、控除しても何ら法令違反とはなりません。休んだ部分について、病医院は支払義務がまったくないからです（ノーワークノーペイの原則)。 では、どの範囲まで控除するのが妥当でしょうか。職員の心配事でもあります。病医院としても生産性を上げるには、欠勤、遅刻、早退をきちんと管理し、極力その抑制に努めるべきですから、あまり影響力のない控除制度では意味がありません。 欠勤、遅刻、早退で働いていない部分はその分カットする旨の規定を設け、計算の基礎となる給与には基本給のみならず、職務手当も含めるべきでしょう。残業のつかない役職者の管理職手当については控除の対象から外すほうがバランスがとれます。 一般職員の欠勤控除はノーワークノーペイの原則を貫き、休んだら基本給と手当を日割で控除しましょう。
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