社会医療法人にかかる税制については、｢平成20年度税制改革大綱｣において下記のように取り扱われることが示されており、これにより社会医療法人が所得税法別表第一（公共法人等の表）及び消費税法別表第3に追加されました。

（１）社会医療法人にかかる課税関係の整理

（１）移行時の課税
● 課税所得の範囲の変更に伴う所要の調整
社会医療法人の認定を受けた場合には、法人の解散および設立があったものとして取り扱う。
⇒　移行時の課税はない

出典：厚生労働省医政局通知（政発第0331008号平成20年3月31日）より

（２）移行時の法人税の取り扱いについて
● 非課税の取扱は認定を受けた月から適用される
社会医療法人の認定を受けた場合には、受けた月の前月で、旧税率による決算を締める。
（仮決算）認定月から、決算月までが非課税及び22％の適用となる。

【特定医療法人が社会医療法人の認定を受けたケースの例】

（３）みなし寄付金について
● みなし寄附金の適用等
収益事業に属する資産のうちから収益事業以外の事業のために支出した金額は、その収益事業に係る寄附金の額とみなす。なお、寄附金の損金算入限度額は、所得の金額の50％相当額（当該金額が年200万円に満たない場合には、年200万円）とする。

出典：厚生労働省医政局通知（政発第0331008号平成20年3月31日）

（４）利子・配当等の非課税制度
社会医療法人は、所得税法上の別表第一（公益法人等）に含まれることとなり、利子等・配当金等については課税されないこととなります

（５）消費税上の規定
社会医療法人は、消費税法上の別表第三に含まれ、社会福祉法人と同様の取扱となります。
よって、仕入税額控除計算の特例が適用することが出来ます。