融資担当者は、貸したお金が安全に回収されるかということを心配しています。融資担当者はお金を貸し付けて金利を取りたいけど、返済してくれないと困るという、板ばさみにさらされているのです。したがって、会社の内容・将来性・社長の資質等を総合的に判断してお金を貸すべきか決めています。結局、財務体質が良好で儲かっている会社にお金を貸したいと考えています。
特に1999年7月に金融庁が「金融検査マニュアル」を作ってから、会社の決算書重視の融資になっています。結局は、経営者の財務管理能力を高め、財務内容を良くすることが融資をスムーズにすることになります。
金融機関はお金の貸し手を、財務状況によって5つに区分して管理しているのです。
下に行けば行くほど、銀行にとっては危ない会社(不良債権)とみなされてしまうということなんです。リスクはハイリスクハイリターン、ローリスクローリターンが原則ですから、危ないと思われると、それに見合った金利に引き上げにかかるという仕組みなのです。例えば、リスケ(返済計画の見直しなど)をすると、要注意先になってしまうのです!
正常先 |
業況が良好で、財務内容にも特に問題がない債務者 |
要注意先 |
金利減免・棚上げを行っているなど貸出条件に問題のある債務者、元本返済若しくは利息支払いが事実上延滞しているなど履行状況に問題がある債務者のほか、業況が低調ないしは不安定な債務者または財務内容に問題がある債務者など今後の管理に注意を要する債務者。 |
破綻懸念先 |
破綻懸念先とは、現状、経営破綻の状況にはないが、経営難の状態にあり、経営改善計画等の進捗状況が芳しくなく、今後、経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者。 |
実質破綻先 |
実質破綻先とは、法的・形式的な経営破綻の事実は発生していないものの、深刻な経営難の状態にあり、再建の見通しがない状況にあると認められるなど実質的に経営破綻に陥っている債務者。 |
破綻先 |
破綻先とは、法的・形式的な経営破綻の事実が発生している債務者をいい、例えば、破産、清算、会社整理、会社更正、民事再生、手形交換所の取引停止処分等の事由により経営破綻に陥っている債務者。 |